無敵SEの本業・転職

底辺SE(社畜、客先常駐、孫請け)から脱出したければ、転職一択

システムエンジニアとして長らく働いているが、給料が上がらない、スキルアップができないと悩んでいませんか?

実は、底辺SE(社畜、客先常駐、孫請け)では、どんなに頑張っても、スキルアップ、高収入は無理です。

なぜなら、だれも底辺SEに成長を期待していないし、使い捨てだから。

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底辺SEを何年やっていても、年を食うだけで、給料は上がらないし、スキルアップも無理です。底辺SEは幸せにはなれません。

この記事では、底辺SEを抜け出して、高収入、スキルアップを目指して頑張る方に向けて、底辺SEからの抜け出し方を解説します。

絶対に幸せになれない「底辺SE」はこんな仕事です

無敵のSEでは、次のような仕事をしているSEを「底辺SE」と呼んでいます。

底辺SEの例

  • 客先に派遣され、常駐でシステム開発・運用、ヘルプデスクをしており、客先からの指示で「作業」を請け負っている
  • 下請け・孫請けで、開発・運用などの「作業」を請け負っている。

これらが代表例ですが、こういった「作業」を請け負うパターンは、その会社に支払われる金額も安く、給料は上がりようがありません。

こういう作業をしていても、特殊能力を持っていて、高給取りであれば問題なしなので、そういった方は対象外と思ってください。

では、客先常駐、下請け・孫請けを経験してきた、SE歴27年以上の私が、それぞれの仕事内容を説明します。

いいように使われるだけ「客先常駐」の「底辺SE」とは

最初に「客先常駐」のSEの仕事内容を紹介しましょう。

客先常駐SEの仕事は多種多様ですが、システム開発や運用保守系を担当することが多いです。

底辺SEあるある「客先常駐SE」の仕事内容

基本的に派遣先の会社のプロパから作業指示を受けて、業務する形態です。

システム開発を行っている場合は、プロパのプロマネ、リーダーから指示を受けてシステムを開発したり、テストをしたり、プログラム移送などを行うことが多いでしょう。

システム運用系SEであれば、ユーザからの問い合わせ対応やシステムの改修・改善などを行います。

システムのユーザ登録、マスタメンテナンスなどの定型業務も含まれますね。面白い仕事ではないですね。

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客先常駐の「底辺SE」の問題点

派遣先から見ると、あくまで派遣さんという認識なので、バイトの人と同じ扱いです。

マクドナルドのバイトと同じです。マニュアル通り言ったことを忠実にやってくれる人が正解です。

あまりにプロパ社員がしょぼ過ぎるので、効率化や改善の提案をすることもあると思います。

しかし、喜ばれることはまれで、やる気のないプロパには煙たがられることの方が多い。

そして、派遣社員は仕事がなくなればすぐに切られます。

3ヵ月単位の契約が多く、更新時期に仕事が無ければ容赦なく契約終了です。

それよりも問題なのは、数年単位で同じ客先に常駐しているパターン。

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システムの保守・運用要員として派遣されているパターンに多いです。

このシステムについては、この人しか分からないとか、派遣先からはスキルもあるし、非常に重宝がられます。

「長老」「〇〇の神」「〇〇業務の生き字引」など、崇められていますが、実際はいいように使われているだけ。

当然仕事がなくなれば切られますし、なによりも問題なのは、派遣先が面倒だからやりたくない、将来性が無いため、社員にはまかせたくない仕事をやらされているケースです。

客先常駐「底辺SE」に回されがちな仕事

  • 昔からあるシステムでブラックボックス化、数年後に廃止が予定されている。
  • システムの品質が悪い、ユーザからのクレーム対応など、他の人が対応すると精神がやられる。
  • Cobolなど古い技術を使っていて、今から社員にスキルを付けさせてもコスパが悪い
  • 納期が厳し過ぎて、社員に任せるとつぶれてしまう、病んでしまう

問題の本質は、客先常駐でいくら頑張っていてもスキルアップは期待できないこと。

なぜなら、派遣さんは面倒なことを代わりにやってくれれば良い存在で、だれもスキルアップは望んでいませんし、そんなチャンスは与えられないと思った方が良いでしょう。

今は底辺だけどここで頑張って、いつかは上流ができるようになりたい!と考える気持ちもよく分かります。

残念ながら客先常駐から上流へ、という道は繋がっていません。

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別の路線なので、上流を目指すならば、途中下車(転職)して全く別の路線に乗り換える必要があります。

基本的には転職を目指す必要がありますが、ウルトラCとしては、派遣先の会社に採用してもらうパターンです。

派遣先に転籍するのは、倫理的にもNGですが、まれに、紹介料という形で派遣先から派遣元に報酬を支払うことで、双方合意の上で転籍ということもあります。

実際には、派遣元の会社を辞めるといって、実はそれまでの派遣先に就職するということが、陰で多く行われているのが現実です。

自分の仕事、パフォーマンスに自信があるのであれば、給料が低いのでやめることを考えているとか、派遣先に揺さぶりをかけるのもありです。社員化の可能性が探れます。

最近はコンプライアンスの問題もあり、転籍・黙って転職のパターンは減ってきていますので、採用したい派遣先と、採用されたい底辺社員、両想いでありながら、契約終了で泣き別れというケースも。

そのため正攻法は、やはり転職になります。

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もしスキルアップよりも報酬UPを狙うのならば、次の下請け孫請けのまずさの章を読んでみてください。

小ネタ「シンデレラボーイ」

私の周りでは、派遣社員(底辺SE)から派遣先に採用され、一夜にして好待遇に変わるSEの事を「シンデレラボーイ」と呼んでいます。

「底辺SE」の象徴 下請け・孫請けのSEとは

次に、IT業界のもっとも黒い部分が見えるのが、下請け・孫請けの構造です。

建設のゼネコンと同様、一部の大手企業が上流で高単価の仕事を独占する一方、立場的に弱い会社には、おいしくない仕事のみ回ってきます。

下請け・孫請けの仕事内容、問題点、抜け出し方を解説します。

ブラック企業の定番 下請け・孫請けの仕事とは

一次受けや親会社が受けてきた仕事を下請けが低単価で受注します。

システム開発案件では定番の仕事のやり方で、大型案件では孫請けまでありますね。

元受けが足りないリソースを下請けに依頼して補うというのが建前ですが、一次受けは自社のプロパを使うよりも、スキルもあって単価の安い下請けに仕事を流し、その差額で儲けようという、大人社会の汚いところの縮図です。

客先常駐でなくとも、下請け、孫請けは底辺SEの可能性が非常に高いです。

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普通に考えて、一次受けの会社から二次受け、三次受けと、マージンが抜かれていくわけですから、自社に入ってくるのは一次受けの半分以下なんてのは良くあること。

しかも、プロマネや要件定義など、時間単価の高い工程、役割は一次受けが全てもっていくので、プログラミングやテストなど、時間単価が低い仕事だけが回ってきます。

下請は、強者の肉食獣(大企業)が食い荒らした後を、ハイエナのようにむさぼる構図になります。

下請け・孫請けばかりしてる底辺SEの問題点

上流工程を経験できないというデメリットもありますが、下請け孫請けの構造は、収入面で大きな壁となります。

いくら、孫請けの会社で良い仕事をして、上流の仕事を担当したとしたとしても、底辺の会社では「給料テーブル」が上流の会社とは異なります。

どれだけ成果を上げても、上流や親会社の社員の給料を超えたり、自分の会社の上司の給料を抜かすなんてことはありません。

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客先常駐でない分、シンデレラボーイ(派遣からの社員任用)の可能性も低いため、夢もありません。

下請けでシステム開発ができていれば、システム開発のスキルはあるので、金額面で上を目指すならば、フリーランスになるのがオススメです。

最初は要件定義などの上流の仕事を取るのは難しいですが、プログラマでも正社員の倍以上の収入を得ることは難しくありません。

腕に自信があるのならば迷わずフリーランスを目指すべき。

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安定が欲しくて上流の仕事、スキルアップも目指したいのであれば、やはり転職が選択肢。

下請けでの仕事だけでなく、上流の仕事を取っていき、元受け、親会社企業への転職を狙いましょう。

底辺SEを抜け出すための二つの転職戦略

それでは、底辺SEから脱出するための転職戦略について考えていきましょう。

底辺からの脱出と言っても、底辺の仕事・スキルからの脱出と、底辺の収入からの脱出の2種類があります。

スキルアップ目的の転職戦略

客先常駐SEならば、上流工程の仕事に積極的に参加してできるようになっておくこと。

常駐の場合、成果さえ上げれば、客先の社員以上の仕事を担当することも可能です。

転職時に、実戦経験は客先の現場で得られていることのアピールをしっかりすることが重要。

資格により上流の仕事をできるポテンシャルがあることのアピールも有効です。

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面接の際、派遣先の優秀なプロパ社員がやっていたことも、自分がやってきたことのように理解し、語れるようになっておこう。

別の記事にて、スキルアップのための転職戦略、資格取得について詳しく説明しています。

収入アップ目的の転職戦略

システム開発の仕事ならば潰しが効くので、収入アップを狙うならば、フリーランスになるのはとても良い選択肢。

下請け、孫請けでシステム開発をしているならば、周りにもそういう人がいることが多いはず。

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そういった人がどんな契約をしているか、その会社と契約できないのか相談してみよう。

もう一つは、今自分が所属している会社で業務委託契約に変更してもらえないか相談するのも手です。

会社は給料以外に、福利厚生、健康保険など、あなたを雇用するために多くのお金を払っています。

その差額を考えると、フリーランスになる時点で給料の大幅アップが見込めます。

同じ会社での「正社員→フリーランス」が成功するかは、経営者の考え方によるものが大きいですが、双方にとってメリットのある選択なので、理解のある経営者であれば受け入れられる可能性は高いです。

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フリーランスに安定の保証はありませんが、成果次第で単価交渉もできるため、収入面での底辺からの脱出は可能です。

結局「底辺SE」から抜け出す唯一の方法は転職です

底辺のSEには、高収入、スキルアップへの道は無いため、一刻も早く抜け出す必要があります。

自分が今、底辺のSEであることを自覚しているのならば、転職するしかないのです。

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転職もしくは、フリーになる道を選びましょう。

幸い、SEは転職しやすい職種で、私の知る限り、ずっと売り手市場です。

エンジニアは転職してなんぼ、スキルアップしたので転職します!と胸を張って言える日を目指して頑張ろう。

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